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UP DATE2021.03.24

不動産売買における先取特権とは?競合との優先順位は?


先取特権とは、債務者から他の複数の債権者よりも優先して債権を回収することができる権利のことです。
例えば、複数の人にお金を借りている人にお金を貸した場合、先取特権を持っていれば他の人よりも優先的にお金を返済してもらえるのです。
 
ここでは、不動産売買における先取特権とはどのような権利なのか詳しく解説しましょう。
 

不動産売買における先取特権とは

法律で定められた特殊な債権について、債務者の財産または特定の動産・不動産から優先的に弁済を受けることのできる権利を先取特権といいます。
 
不動産売買の先取特権とは、売主が買主に対して持つ売買代金債権が他の債権者よりも優先的に弁済を受けることができることです。
 

競合する不動産先取特権の優先順位

次にあげる原因によって生じた債権を持った人は、債務者の特定の不動産について以下の順番で優先的に先取特権を持つことになります。
 
①不動産の保存(不動産の修繕、建築など)

②不動産の工事(建物の工事など)

③不動産の売買(不動産の売却など)
 

不動産の先取特権を有効にするためには

不動産先取特権を有効にするためには、原因別にそれぞれ登記をしなければなりません。
登記をするタイミングと登記内容の違いに注意しましょう。
 
①不動産の保存の場合
先取特権の効力を保存するためには、不動産の修繕などの保存行為が完了した後、直ちに登記をしなければなりません(民法337条)。
 
②不動産の工事の場合
先取特権の効力を保存するためには、工事を始める前に予算額の登記をしなければなりません。
もし、工事にかかった費用が予算額を超えた場合には、超過額には先取特権の効力は及びません(民法338条)。
 
③不動産売買の場合
先取特権の効力を保存するためには、売買契約の締結と同時に不動産の売買代金または利息が未払いである旨を登記する必要があります(民法340条)。
 

抵当権と互角の効力

当該不動産に設定されている抵当権と先取特権とは、どちらが優先順位が高いのでしょうか?
 
登記をした不動産保存と不動産工事の先取特権は、先に設定されている抵当権よりも優先して弁済を受けられますが、不動産売買の先取特権は登記の前後によって優先順位が決まります。
つまり、不動産売買の先取特権は抵当権とは互角の効力であり、登記が早い方が優先されます。
 

不動産保存の先取特権>不動産工事の先取特権>不動産売買の先取特権=抵当権

 

現実は決済と引き渡し同時履行で先取特権いらず

実際は売買代金の支払いが完了するまで所有権移転登記をしなければ安心であり、また当該不動産に抵当権を設定すれば売買代金の確保はできるはずです。
よって、不動産売買における先取特権はほとんど利用されることがないのが実情です。
 
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